私の生まれたところはここよりも空が広くて太陽が沈むのが遅くて湿度が高かった。雨がよく降った。

私が街を出てから、川が氾濫したり、大きな地震が来たり、そのどちらもが全国ニュースになったり、確かその他にも何個か小さな自然災害のニュースはあって……たぶん……よく覚えてない……で、それで、一度帰りました。

別に、豪雨やら地震やらが理由というわけではなかったんだけど、こうして思い出すと少しだけ鮮明になります。

豪雨より後で、地震より前のことだったと思う。

なんで帰ったんだったかなあ。父親に誘われたんだったか。父方の祖父を施設にお見舞いに行ったのは覚えてるので、それでだったのかなあ。

 

父親が実家と折り合いが悪かったせいか私も祖父母とは小学校に上がったあたりから会ってなかった。10年以上ぶりくらいに見た祖父は痩せて、動作がいちいちぎこちなくて、目がまん丸で、顔や体の皮膚は分厚い皮になって重たそうに垂れ下がってた。元々体の大きな人だったのでそれでも同じ施設の入居者や職員の誰よりも大きくて、父親に聞いてた通りすっかりボケてて、父親のこと、つまり息子のこと、私、つまり孫のこと、は祖父の中からは完全に消えてた。そういったことを自分が忘れてるということに対しても特に思いは持たないらしく、滞在していた二時間くらいの間は、数十分置きに聞かれるあなたたちは何者かとの質問に私たちが続柄を言い、屈託無く「そうですかそうですか」と返される、その繰り返しでした。

 

あとはずっと昔話をしてくれた。

続柄を言うだけの繰り返しの前後を埋めたのは話したいだけの昔話で、これもやっぱり繰り返された。

育った街のこと、手伝わされた仕事のこと、祖母と出会ったときのこと、学校に行きたかったこと。一番よく喋ってたのは学校のことだったなー。

祖父の両親は早くに二人とも亡くなったそうで、親戚の家に引き取られたのが中学に上がる頃?とかで、そこからほとんど学校には行かず、船に乗せられて仕事をしていた。らしい。どうしても学校に行きたくて勝手に抜け出して通学したこともあったけどその度に連れ戻されたとかなんとか。最初、祖父が父のことは忘れているのにそれより遙かに関わりのない母のことはなぜかしっかり覚えていたことが不思議だったけど、これは単純な話で、母が学校の先生をしていたからだろう。実際にその時も、「◯◯さん(母の名前)は学校の先生をしている」と、思い出しては口にしていた。

 

壁に塗り絵が飾ってあった。

最近の趣味らしい。

学ランとセーラー服を着た学生が並んで立ってる絵で、制服はどこかの軍服みたいな深い緑色で塗られていた。その絵を見ながらの何度目かの学校から船に連れ戻された話があり「持って帰ってください」なんて言われて「いいんですか?」とか答えながらも正直いらないなーって感じだったので断り方を考えてた。私が保育園の頃、ムキになった祖父がUFOキャッチャーで全然いらないし全然かわいくないシマウマのぬいぐるみを一時間くらいかけて取ってくれたことを思い出した。数秒後にはもう忘れてて違う話になったので塗り絵をもらうことはなかった。

 

そういう前置きなのですが。

 

何の話をしたかったかって、「フルメタル・パニック! IV」が放送中ですっていうことなんですよ!

すっかり夢中になってしまって、ここ数週間原作を全巻読み返したり前期までのアニメを見返したり4期を何周かしたりしてすごい忙しかった。全部終わってアナザー読み始めたけどなんかもう気が抜けてしまってだめですね。

 

アニメでは先週放送分で「燃えるワン・マン・フォース」編が終わって、この巻は初めて読んだ時から好きだったのでアニメ見る前に原作読み直しておきたくて。

10年……は経ってないかなあ、それくらいぶりの再読でもラストの宗介のモノローグには内臓が圧迫されるような気持ちでした……「極北からの声」を読んだ後に触れる、瀬戸際の「寒い。」は、だってあんなのは、もう、誰だってだめでしょう……

私、フルメタは、当時好きだった二次創作サイトの管理人さんのブログに影響されて「せまるニック・オブ・タイム」が刊行されてから読み始めたんですよね。だから初読当時は高校生で……というのもあるのかなあ、「寒い。」はもちろんだけど、今回は、数々の結果的に選ばなかった命や行動とその結果を指す言葉の断片の中にぽつんと放り込まれた、「学校。」の方に、なんかこう、掴まれてしまったのでした。

祖父のことがあったからかもしれない。

あんなに繰り返してくれた昔話を思い出すこともせず生活をしていたけど。無口な人だったな。

 

本日22:30からの総集編2の放送と4期の最終回までのすべてを楽しみに。

5期絶対見たいのでBOXも予約したよ。

みんなもしてね。

それでは、また。

 

 

 

 

 

 

2017年のいろいろとやりたいこと

 

 

この記事をもって2018年に意識をアップデート。

 

ゲーム

 

2017年もすてきなゲームにたくさん出会えて嬉しかったです。

 

これ以上ないきれいな完結を見せてくれた大逆転裁判2、

 

めちゃくちゃに気持ちをかき乱して嵐みたいに去った後には最高のサヨナラを残していったダンガンロンパV3、

 

発売後も力の入ったコラボと記憶に残るweb企画とこんなのをやりたいとこんなのが欲しいがしっかり合致したいくつものファンアイテムの発売とをほとんど途切れることなく続けてくれて日々作品への愛着心を育ててくれたSide Kicks!

 

どのゲームも、「今」やれてよかったなと何度も思いました。

積みゲーはやめなければならないなとも……

 

 

  

漫画 

 

商業BL漫画は別記事立てたのでそれ以外で私の今年はこれだったというものを。

 

  

 

椎名うみ作品

 

 

 

 

 

2017年は椎名うみにめちゃくちゃ嫉妬した年だった。

 

私はあまり嫉妬や人を羨む感情が強い方じゃなく、いいなあと思ってもいいなあ止まりであることが多いのですが、久しぶりに胸をかきむしられるような嫉妬をし、この人の目で世界を見たくて、見た世界をこんなふうに受け手に伝えられるような言葉や表現を持ちたくて、いいと思ったもの全部が欲しくて、そのどれも全部ない自分が地面叩き付けたいくらいイラついた。

 

twitterで1話が話題になってたときは生理ネタだったのでふーんくらいにしか思わなかったのですが……椎名うみになりたいのか優里ちゃんになりたいのかもう分かりません、「青野くん」を読むとその2つがぐるぐるしてしまいます。

 

これ書くためにちょっと読み返してみたけど涙がでそうになってそれ以上読めませんでした。

 

 

 

 

青春のアフターIF

 

 

 

緑のルーペにずっとしゃらくささを感じていたのですが、IFではない本編では伏せられていた「倉橋はバイセクシャルで鳥羽に恋している」という設定が明かされて描かれた本作で簡単にコロッといってしまう程度の感情でした。

 

めちゃくちゃよかったです。

 

最後のオマケページは本編軸に戻って「倉橋は鳥羽に恋をしていた」という伏せられていた設定を明かすものだったのですが、このオマケページは同人誌版では袋とじになっていて、自分の手で破らなければ――不可逆の傷をつけなければ――読めないというコンセプトがあったらしく、倉橋にとってその感情はこんなにも明かすつもりのない、もしくは、明かしたくないものだったんだなってやりきれないような気持ちになった。

 

物理媒体ってやっぱりすごいなと、触るだけで少し痛い、ざらざらした歪な切り口を想像しました。

 

少し読み返していたんですが、さくらの祖母が亡くなったときのシーンでさくらの親戚へ向けた倉橋のセリフに「でも封を切れば全ての前提が覆ります」というのがあったことに気がつきました……倉橋…… 

 

「青春のアフター」自体が「こいのことば」の否定であることは読めば分かるしあとがきにも書いてあるんだけど、IFの袋とじオマケ漫画のタイトルも「If not」なんですよね……緑のルーペ、よく知らないですけど自問自答のひとですね……

 

 

 

楽園の羊は泣きかたを知らない1巻

 

楽園の羊は泣きかたを知らない(1) (マガジンエッジKC)

楽園の羊は泣きかたを知らない(1) (マガジンエッジKC)

 

 

 

奈々巻かなこがもう好きで好きで好きなので新作というだけで嬉しい。

 

展開がテンポよくて、独自設定のあるファンタジーなのにそれでも設定と状況とキャラクターたちがすっと入ってくる。

 

なんかいつも、くすぐられるようなじわじわくるかわいさがある男の子キャラクターをくれるんですが、今作、シュラがめちゃめちゃかわいいです……はあ……

 

 

 

あとは、 

 

 

 

かみつき学園1巻

 

かみつき学園(1) (シリウスKC)

かみつき学園(1) (シリウスKC)

 

 

 

2017年一番好きだった(続刊除)百合漫画。

 

 

 

俺たちマジ校デストロイ1巻

 

俺たちマジ校デストロイ 1 (B's-LOG COMICS)

俺たちマジ校デストロイ 1 (B's-LOG COMICS)

 

 

 

エロと直接的感情表現のないヤリチン☆ビッチ部(どっちにしろ最高)。

ヤリチンの話ではない。

 

 

 

ひつじがいっぴき1巻

 

ひつじがいっぴき 1 (ハルタコミックス)

ひつじがいっぴき 1 (ハルタコミックス)

 

 

 

グロとホラーと痛みをびっしり描き込まれた奇妙でかわいいモチーフでくるんでリボンかけたらグロとホラーと痛みが隙間からちょっとはみ出してしまった、みたいな。

ホラー要素のある漫画描く人、基本的に描き込みが偏執的で画面が賑やかなので好きなんですけど、この方の偏執的な描き込みは小学生の女の子が夜に夢見る世界としての奇妙かわいい部分にも発揮されていて、じーっと見てしまうようなコマがいくつもあります。

めェさんがかわいい。

 

 

 

白聖女と黒牧師

 

白聖女と黒牧師(1) (講談社コミックス月刊マガジン)

白聖女と黒牧師(1) (講談社コミックス月刊マガジン)

 

 

 

表紙がかわいくて買ったら中の絵も表紙通りでめちゃくちゃかわいかった。

そんなかわいい絵で描かれる聖女様がこの子がもーかわいーーーーーです!!!

黒牧師とか書いてあるので男の子が腹黒系かと思ったら鈍くて真面目な世話焼きでよかったです。

調子にのらない世話焼き×調子にのる世話焼かれ、世界一好きなカップリングなので。

 

 

 

などなど。

2017年もすてきな漫画にたくさん出会えました。

 

 

  

アニメ

 

ゲーマーズ!」「武装少女マキャヴェリズム」「覆面系ノイズ」がよかったです。

一番記憶に残ってるのは「クズの本懐」の最終話で、これに関してはtwitterで喋ってたので以下ログです。

 

 

 

アニメ版クズの本懐、イベントCGみたいな一枚絵で塗りもそれっぽいのがよく挟まれるなと思っていてそれ自体に特によさを感じたことはなかったけど最終話のモカのファッションショーとえっちゃんと花火の校舎外でのシーンで使われたのは立ち絵→イベントCGくらいの力があってすっごいよかった

posted at 23:11:42

 

 

アニメの最終話を見たあと原作最終巻を読んだらアニメの最終話があまりに完璧で原作がかすんでしまった アニメの最終話ですべてを完璧に見送ってしまった後だったから番外編掲載決定っていうのにも全く心が動かなかった

posted at 23:15:55

 

 

箇条書きであらすじを書けばアニメも原作も同じなんだけどアニメの最終話はサブタイトルの「二人のストーリー」通りに花火以外のキャラクターたちのこともちゃんとCG付きイベントで見送らせてくれたんだよ それも麦だけじゃなくて

posted at 23:19:41

 

 

「身体に触れずに相手を思い遣って言葉を選ぶことを初めてしたと思う」みたいな花火のモノローグが好きで印象に残っているんだけどアニメの最終話は誰かが誰かを思い遣るシーンをいくつも入れていて花火が今まで見ようとしなかったもの受け止めきれなかったものが開かれていくのがよく伝わった

posted at 23:23:59

 

 

花火の文化祭の仕事の手伝いを明らかに花火に好意を持ってるモブ男子が名乗り出て一緒にいた友達のモブ男子がそれを見ているシーンとか、花火が片思いしてたメガネやめた先生が花火に声をかけようとするのを茜先生が止めるシーンとか 原作になかったもののどれもが必要なものだった

posted at 23:27:19

 

 

高くで結んでたツインテールを下ろして自分で縫ったドレスを着てランウェイを光の方へ消えていくモカの後ろ姿に乗せて「あんたも自分だけで歩いてみたらわかるわ」のセリフをもう一度聞かせてくれたのが私には一番だった

posted at 23:36:12

 

 

アニメの方が感傷的ではあるかも 原作の方が花火が一人で歩いていくことをより強調していたかも でもえっちゃんの最後の勇気の後ろに眩しすぎて明るすぎる蛍光灯ではなくて桜吹雪と柔らかい太陽の光をくれたのもアニメの最終話だった……

posted at 23:40:34

 

 

最終話のモカのかっこよさときれいさが忘れられない

posted at 23:47:39

 

 

約束をしようと先生に小指を差し出そうとする花火が麦と小指で交わした約束のことを思い出したり、久々に会った麦に一番に言われたのがごめんねだった時に麦からの最後の連絡だったごめんねのメッセージを思い出したり観客席にいる花火と目があったモカが花火に最後にかけた言葉を思い出したり

posted at 23:50:17

 

 

髪切ったんだねって花火に髪に触れられたえっちゃんが最初に花火に同じように髪に触れられた時のことを思い出したりとか 思い出すことと思い出してしまうことと思い返してしまうことを何度も見せてくれたのも好きだった

posted at 23:54:18

 

 

みんな何度も過去のことを思い出すけどでもモカは光の方へ自分で歩いて消えていくしえっちゃんは花火にはもう触れずにすっきりしたって笑うし振り向いても後ろ姿さえ見えなくて二人とも相手がいるわけないこと分かってて振り向いてて時間は戻らないし隠れたところは傷だらけで

posted at 00:18:20

 

 

報われることがあったとすればその傷がきっと特別な傷だってことと特別な傷だって思えていることくらいで

posted at 00:19:26

 

 

この作品もなんだかんだ大人は上手いこと収まるべきところに収まって子供たちは視野が狭かったり自分をコントロールできなかったり持てる手段がなかったり妥協を知らなかったりして傷つくだけ傷つくタイプの話だったけど多分なんだかんだ大人は上手いことやれてしまうお話のこと嫌いじゃないんだと思う

posted at 00:27:38

 

 

茜先生ほんとつまんないよ 一個もおもしろくないし全然好きじゃないけどでも嫌いじゃないよ

posted at 00:31:20

 

 

アニメの最終話がなかったらみんなに思いを馳せることはなかったと思う……アニメの最終話見てよかった……それでも麦とメガネの方の先生のことはどうでもいいけど……

posted at 00:33:59

 

 

最後までつまんないやつ、って言いながら放課後誰もいなくなった教室で黒板に書かれた茜先生結婚おめでとうの文字を雑に消す元合唱部員になりたい

posted at 00:38:34

 

 

 

アニメはtwitterで喋ってなかったら全然思い出せないし今年はもうちょっとちゃんと見たいなーと思うんだけどすでに無理そう……

 

  

 

今年したいこと

 

もう今年も四分の一が終わりますが!

今年は新作ゲームを新作の内にやることと、楽しいなーと思ったらアンケートを出すことをしたいと思います。

あとは本を全然読んでないのでちゃんと読みたいのと、商業BL小説とTL小説を何冊か読みたい……同人乙女ゲームもやりたいです。

暮らしを送りたい。

がんばります。

 

 

 

 

「蝶々事件ラブソディック」クリアしました

 

(2018.2.14 クリア)

 

 

youtu.be

 

 

タイトルと全く関係のないゲームの公式動画を貼ってしまいましたが、この狐森綴くんの自己紹介ムービーを初めて聞いたあの日から、CV村瀬歩の攻略対象のいる乙女ゲームをプレイしたいなあしたいなあと思い続けてようやくその思いが叶ったゲーム、それが「蝶々事件ラブソディック」でした。

 

 

 

 

 

https://twitter.co

m/CCJLS_otomate/status/898378430919491584

 

 

・男であることを隠したまま女性として生きている

・全寮制女子校では生徒たちにとっての憧れのお姉様

・学校の外では歌劇団でトップスタァとして男役を演じる憧れの王子様

 

 

以上三点が狐射堂遙を構成するざっくり三要素。

CV村瀬歩の攻略対象ならこういう感じのキャラクターでこういう感じのトーンで喋って欲しい!というパターン複数を同時に一人の中に落とし込んだようなキャラクターで、とにかく贅沢な体験ができました。

 

遙が女性を演じる時の声、男性として喋る時の声、女性としての遙が男性を演じる時の声、女性を演じながらも怒りや焦りで少し男性としての自分が滲んでしまっている時の声、などなど、高音と低音ではっきり分かれている場面もあれば、遙の意識や感情の揺れと一緒に一つの台詞の中で声のトーンがグラデーションのように揺らめいたりもして、本当にすごかった。ひとつの体験として、すごかった。

 

この世にCV村瀬歩の攻略対象が実装されて欲しいよ~〜という願いそのものはこれ以上ない形で叶えられたのです。

 

と同時に、私は別に声オタというわけではなかったなというのを改めて実感させられたゲームでもありました。

この体験だけでもってこのゲームを好きだった、満足したとまではどうしても言えない……

 

文章が読みづらいわけでもなく、システムがとんでもなく使いづらいわけでもなく、頻繁に発生する読み込みとその遅さにストレス溜まるわけでもなく、ただただシナリオを読んでいるほとんどが退屈な時間だった。

 

結局この退屈さの原因は最後まで分からないままだったけど、最近漫画版の蝶々事件を読んだところ、毎話必ずキャラクターの見せ場が派手にきれいに演出されていたり、イ織が煙草を吸うなどのキャラクター解釈の小道具での表現が最高だったり、表情に乏しいえれながたまに見せる強い瞳がかっこよかったり、サブキャラの死に際もゲーム版よりずっと丁寧に時には美しく描いてくれていたりと、とてもとてもよかったので、硝音あやさんにイベントスチルを描いてもらえてたら印象は全然違ってただろうな……とは思いました。

 

 

 

個別ルート等

 

 

理智ルートが一番好きだったかなあ。

理智ルートは、結局紐解いていくと小さい願いにたどり着くのに、そこにそれがあるのは見えたのに、上手く解けた気がしなくて、よかった。

 

好きなキャラクターは個別ルート終盤以外のイ織と他人のルートでの遙です。

 

このゲーム、最初に攻略できるのは遙か将成のどちらか一方というのもあって大体の人が遙を攻略するのはかなり序盤になるんだけど、その後どのルートにも主人公の女友達ポジションで登場してくる遙に、どの攻略対象よりも画面外の”わたし”からの好感度が重なってってしまうというあんまりなかったような不思議な感覚があって、人気投票の結果とコメント見る限りそういう人は多いんじゃないかなーと思うんだけど。

 

遙が隠れてない隠しとして理智なみの攻略制限がかかっていたら……散々女友達キャラとしての遙と各ルートを回って最後の最後に遙ルートが解放されていたら……わたしのかんがえたさいきょうのちょうちょうじけんにしか過ぎませんが……でもそういう遙は見てみたかったな……

 

イ織は、個別ルートの落としどころがあんまり好きじゃなかったけど、そこを除けば一番楽しかったルートで、好きだったキャラクターでもありました。

 

 

 

 

 

ここがイ織ルートで一番好きだったシーン。

同じものを見ながら、聞きながら、相手の持たない風景を言葉でひとりごとのように描き続けるように、交わったとしても沿うことはしない二人をゆっくり描いていたルートだったので、

 

 

 

 

こういう結末になったのは残念でした。

漫画版のイ織があんまり執着心もなくただこの足で踏めるところは全て舞台だから舞台上ではより楽しい方を選んでいるだけ、て感じですごくすごくいいので、蝶々事件3巻の発売と硝音あやさんの構想通りの完結を楽しみにしたいと思います。

 

 

2017年 面白かった商業BL漫画

 

 

 

 ぼーっとしてたら2月になってしまいました。

順番に特に意味はないです。

 

 

 

 兄は元彼

兄は元彼 (ディアプラス・コミックス)

兄は元彼 (ディアプラス・コミックス)

 

 

 

そう言えば

僕は

昔の兄も真面目だったかどうかなんて

考えたこともなかった

 

 

読み終わってあらためてタイトルを見て、いいなあって思った。

元彼って言葉は対象に対して使うものなので「兄"の"元彼」とする方が聞きやすいところを、「兄"は"元彼」と名付けられたこの作品はその通りに、兄と、兄の元彼と、誰かの元彼であった兄と、弟のお話でした。

私、第三者視点BLがすごく好きで、やたもも3巻もこれでめちゃくちゃよかったので2017年はこの二作品だけでいい第三者視点BLに恵まれていたなあと満足しています。

片側からでは見られないその人の違う側面を分け合って昔わからなかった涙の意味をわかったり、最初に去っていった人間がいつのまにか一番立ち止まっていたり、だから的外れだったり、でも呆れを取り戻したのは面影だったり、時間と視点が交差するからこその混線がすごく好きでした。

あと梅子さん、今年読んだ商業BL漫画で一番好きな女子キャラクターです、かわいい……

 

 

 神様はたぶん左利き

 

神様はたぶん左利き (アイズコミックス)

神様はたぶん左利き (アイズコミックス)

 

 

 

例えば犬

けなげで頑張りや

お札

美しいもの 人間の技術力

そういうもの

俺の 好きなもの

 

 

 借金のカタに偽札を作らされてる印刷所の刷師とそこにやってきた人間コピー機のお話。

設定の珍しさに目を引かれるけど、それだけで終わらずに、高い技術力をもって偽札を作ることを通して偽物と本物を引き合いにしながら、自分の信じるもの・自分の好きなものを大切にするためにどういう行動を取るべきか、というところに収束していくのがとてもよかったです。

読み切り版のラストと最終話のクライマックスで出てくる真倉の「何様なんだ」というセリフや土砂に埋もれて行くあのシーンなんかを見ていると、もっと真倉のことで描きたいことがあったんじゃないかと思えて、もうあと1.5倍のページ数で読めたらなあと思ったり。

この方の漫画、前作もそうなのですが、表紙に意味や裏話を盛り込んでくれるのであとがきを読んだあと表紙を見返すのも楽しいです。

一番好きなシーンは、泥酔しながら二人で、乗ってる他の乗客も眠っている恐らく最終の市バスの一番うしろの席で、肩組んで歌ったりしてるシーンです。

 

 

ハイ・ファイ・ランデブー

 

ハイ・ファイ・ランデブー (H&C Comics ihr HertZシリーズ)

ハイ・ファイ・ランデブー (H&C Comics ihr HertZシリーズ)

 

 

 

住むなら田舎かな

でも大学が都会だったら

そっちで就職してしまうかもね

東京

大阪

名古屋

どこに行くんだろうね

俺たち

 

 

廃校が決まった学校で卒業までの最後の一年を過ごす中学生二人のお話。

風景の中にキャラクターを立たせるのが本当に上手いなあと思う漫画家さんで、最後の一年の春夏秋冬を順番に描いていくこの作品はそのよさが特に強く感じられました。

絵的に強いラストシーンのある単巻漫画が好きで、この作品もまた。

予想のつくラストを絵の強さが越えていくことほど気持ちいいことはないです。

市バスってなんかほんといいよね…………

 

 

ユートピアダーリン

 

ユートピアダーリン (あすかコミックスCL-DX)

ユートピアダーリン (あすかコミックスCL-DX)

 

 

 

「俺の気持ちが無くても 恋愛って成立するんだな」

「何を今更 君の気持ちしかなくても恋愛は成立してきたじゃないか」

 

 

献身的な人間の恋のお話が好きなのは、一人の内に完結する恋のお話だからなのかもしれません。

目の前のその人の心のどこかを埋めるように気持ちを傾けることが恋で、埋まった人から笑って去っていくことが恋の終わり。

主人公が変わるわけでも時代設定が変わるわけでもなく、そんなに長くはないある期間を切り取った連作ものなのに、どこか輪廻転成もののようにも感じられます。

 

 

インディゴの気分

 

インディゴの気分 (Feelコミックス オンブルー)

インディゴの気分 (Feelコミックス オンブルー)

 

 

 

 胸のどこかにずっと…

小さな炎が燻っているのだ

あの頃

あの日々に

燃やし尽くせなかったから

多分一生消えない

 

 

前作「ポルノグラファー」の続編で、過去編。

今更どうにかできるわけではないし思い出すだけ無駄だけどでもふとした時何度も思い出してしまっては胸に青い影が落ちる。時が経った実感はないのに遠いところまで来たなあと感じる。あの時こうしていたら…と想像することは少なくなって今はただ思い出してしまう。一人になった時、誰かに手を振った時、深夜家までの短い距離を歩く帰り道に、空車のタクシーとすれ違った時。誰かと関わったことでしか生まれなかった後悔のような燻りを、誰もがひとつは持って生きているのだろうと、そんなことを思いながらどうしても泣いてしまう、そんな作品でした。

 

 

On Doorstep

 

On Doorstep (ビーボーイコミックスデラックス)

On Doorstep (ビーボーイコミックスデラックス)

 

 

 

あたたかいお前が

好きだったんだ

 

 

韓国の漫画家さんの作品を翻訳したものらしいです。

絵がほんとうにどのページどのコマを取ってもきれいで、白黒でも透明感があるのが好きです。崩し顔みたいなものもなく全編イラスト集のような絵で、そういう漫画って読みにくかったりすることも多々あるんだけど、この作品はそんなことなくとても読みやすかったです。

最近好きだなあと思うイラストはだいたい描き手が韓国の方だ!

 

 

学園天国 それは恋です小泉くん

 

学園・天国 それは恋です小泉くん (ビーボーイコミックスデラックス)

学園・天国 それは恋です小泉くん (ビーボーイコミックスデラックス)

 

 

 

この日私は

少しだけ

特別な女の子になった。

 

 

同一シリーズだけど違うテーマ付きアンソロに一話完結ものとして短編で載ったものと、雑誌でシリーズものとして連載で描かれたものを合わせて一冊にまとめたもの。

なので、一つのシリーズとして見たときの一話あたりのバリエーションが豊富で、読んでて楽しかったです。

女子BL掲載時にフィーチャーされたモブ女子の中森さんが攻めよりも登場回数多いのではってとこも含めて、アンソロでテーマ先行で描かれたからこそ生まれたような面白さがとてもよかったです。

 

 

YOUNG GOOD BOYFRIEND

 

YOUNG GOOD BOYFRIEND (on BLUEコミックス)

YOUNG GOOD BOYFRIEND (on BLUEコミックス)

 

 

 

好きな食べ物は アイスクリーム

押し倒された床の冷たさを覚えてる

全部のいたずらを覚えてる

眠った顔

公園のアヒル

花火

笑えるくらい大きなベッド

ずっとひとりだと 思っていた

しがない男の

君は

いつまでも

いつまでも

終わらない恋

 

 

前作「YOUNG BAD EDUCATION」の続編。

前作よりもずっと好きになったのは、先生視点がメインになったからかなと思います。過去も今も手の届くものも届かなかったあの頃も全部を何度も噛みしめるような、恋のお話。

先生から見た水沢くんの横顔、笑顔の眩しさに、先生のこれまでの想いが全部のってて、何回読んでも泣いてしまう……

好きなシーンは、ラストシーンと、先生が家に行く前にアイスとポテチとコーラを買って行くのが学生っぽくて嬉しくてうきうきしていたのを平静を装って隠そうとしていたシーンです。

 

 

日常クライマックス

 

 

 

ねぇ 日下

別れ話してもいいけど

別れないでくれる?

今更 お前以外と生きていけねーよ

 

 

『元耽美』というテーマで描かれた、駆け落ち15年後の安定の中での長い別れ話のお話。

こういうお話によさを感じるようになったのは年取ったからだなあと思う。

「別れ話してもいいけど別れないでくれる?」のセリフには目の覚めるような思いでした、私が最初に考えつきたかった……

 

2018

 

見たものとかのメモ。

好きなものは★マーク。

 

 

 

 

★金のひつじ 1巻

おおきい小竹とちいさい武田 上下

★このかけがえのない地獄

僕らを隔てる青と白

★四人のにびいろ 1巻

針と姫

★ロロッロ! 1巻

画家オーバン・フレサンジュが愛した対象

17 生徒/教師

春と秋について

安定の、といった感じです。よかった。

僕と

★よるにきんのあめのふる

★Cutting Age 

好きでごめん。 1巻

フレームアウト・ボーイフレンド

★僕らの最大公約数

かわいい〜 なんだろ、ありそうで意外とない感じのかわいさだよね。

レッドベリルにさよなら 1巻

月と太陽 1巻

★あんたさぁ、

とてもとてもよかった。今年はこれだったって年末言ってそうな気がする。

決別ではない剥がれていくような離れ方をするきょうだいもの好きだなあ。

8畳カーニバル 1巻

第3のギデオン 8巻

フルメタル・パニック! アナザー 1巻

及ばぬ恋は馬鹿がする

9月のさざなみ

午前0時のジオラマ

★JOY

ドーテーヤンキーマギクス

BEAST COMPLEX

レイルオブライフ

メメント飛日常

かつとし

はるがきた

王子が私をあきらめない! 1巻

Happy Birthday

さよならヘロン

(再)マジで危ない九死に一生

(再)ずっと、スタンド・バイ・ミー(下)

(再)ずっと、スタンド・バイ・ミー(上)

(再)せまるニック・オブ・タイム

(再)つどうメイク・マイ・デイ

(再)極北からの声

(再)燃えるワン・マン・フォース

(再)悩んでられない八方塞がり?

(再)つづくオン・マイ・オウン

(再)音程は哀しく、射程は遠く

(再)安心できない七つ道具?

(再)踊るベリー・メリー・クリスマス

(再)あてにならない六法全書

(再)どうにもならない五里霧中?

(再)終わるデイ・バイ・デイ (下)

(再)終わるデイ・バイ・デイ (上)

(再)同情できない四面楚歌?

(再)揺れるイントゥ・ザ・ブルー

(再)自慢にならない三冠王

(再)本気になれない二死満塁?
(再)疾るワン・ナイト・スタンド
(再)放っておけない一匹狼?
(再)戦うボーイ・ミーツ・ガール

ニコラのおゆるり魔界紀行 1巻

★ようことよしなに 1-2巻

イワとニキの新婚旅行

スペクトラルウィザード

裸足で、空を掴むように

甘えたい日はそばにいて。 1巻

こう描かれると4コマでも読めるんだけどこういうお話に興味がない……そんな感じ。

チェンジワールド(下)

チェンジワールド(上)

サヨナラゲーム

よりよりそいあい

あおに鳴く

俺たちマジ校デストロイ 2巻

キングダム 50巻

Op-オプ- 夜明至の色のない日々 1巻

弟はたくさんだ!

俺は仕事ができない

ふくふくハイツ

★moon river

死神坊ちゃんと黒メイド 1巻

★熱帯魚は雪に焦がれる 1巻

★風が強く吹いている

悪舌のモルフォ 1巻

美しい犬 上下

アイアン・ゴーストの少女 1巻

レトルトパウチ! 5巻

彼女は宇宙一

「なんとかなる 味がした。」

まなかの杜 1巻

カラーページ、アナログ風?塗りの素朴さ。表紙とのギャップ。絵がかわいいのでおとめげーむの原画とコミカライズをやって欲しいと思いました。1話のノリで神社と学校やバイト先を行き来しながら四季の中にいるまなかの気持ちのうつろいを見せてくれるのではないかと思ったけど早々に転生とかまなか以外のキャラクターで話が進み出して残念。私はいわゆるきらら系四コマをどうしても一冊読み切ることができないのですが、こういう時に人は萌え四コマを求めるのかもしれません。